放射線治療の流れ

 

子宮がんの治療について

子宮がんの症状などについて、詳しくはこちら

子宮頸がんの放射線治療について

放射線にはがん細胞を死滅させる効果があります。正常な細胞にもわずかな損傷を与えますが、照射方法を工夫することにより腫瘍の縮小や増殖抑制、再発予防など、さまざまな治療効果を得ることができます。

根治目的放射線治療

放射線治療の方法

II期までの子宮頸がんの根治治療としては、手術と放射線単独治療(一部は同時化学放射線療法)があります。0-II期の治療成績は、手術でも放射線治療(化学放射線治療)でも差がありません。I-II期の手術においてはしばしば術後照射が必要になります。
  I-II期(腫瘍の大きさが4cm以上)、III-IVA期については、化学放射線療法を行います。一般に用いられる抗がん剤の種類はシスプラチン(CDDP)やネダプラチン(NDP)で、放射線治療と同じ日から開始します。   放射線治療は事前に専用の計画用CTを撮像します。必要に応じて造影剤も使用します。その計画用CTをもとにして治療計画を作成し、放射線治療機器(当院ではエレクタ・シナジー®)で治療を行います。部位は全骨盤に前後左右の4方向以上からX線を照射します(外照射)。腹部の大動脈周囲リンパ節にも病気が広がっているケースでは、そこも照射部位に含みます。

実際の照射方法

一般に、50~50.4グレイ、25~28回かけて外照射を行います。放射線治療の外照射は平日毎日通院していただき、およそ10分で治療は終了します。痛みや熱さなどを感じることはありません。17~22回程度の外照射が終了すると、週に1-2回のペースで腔内照射(RALSラルス)を行います。腔内照射の設備は川崎幸病院にはありませんので、このときだけは東大病院をはじめとした連携病院に受診していただき、治療を行うことになります。腔内照射は全部で4回(腺癌の場合は5回)行いますが、2-3時間かかります。この日は通常の川崎幸病院での外照射はお休みになります。腔内照射は膣~子宮の中に専用の金属器具(アプリケータ)を挿入し、アプリケータの中を微小な線源が通過することにより病変近くに放射線があたります。アプリケータの留置は不快な手技ですので、鎮静剤を使用し、うとうとと眠ったような状態で処置を終えます。リカバリー室で休息いただいたのち、当日中に帰宅できます。

また、腔内照射が始まると、外照射も中央部分を遮蔽した治療計画に変更します。ビームの出てくる方向が変わりますが、何らかの変化を体感することはありません。いずれにしても、全部で25-28回の外照射と、4-5回の腔内照射を行い、全部で8週以内に治療を終了します。

照射に伴う副作用など

放射線による副作用には、下痢、皮膚炎、食欲不振、膀胱炎症状などがありますが、これら急性期の症状は一過性で、時間とともに改善します。放射線照射後半年以降、数年してあらわれる副作用として、リンパ浮腫、照射部位の骨折、腸閉塞、直腸潰瘍、腸穿孔のリスクがあります。いずれも担当医とよくご相談ください。

術後照射

子宮頸がんのI-II期の患者様で、場合によっては術後照射を行います。具体的には、骨盤リンパ節転移が陽性、間質浸潤、脈管侵襲などのリスクがある場合です。術後照射は上記の根治治療の場合と同じようなスケジュールで照射を行います。術後照射により、骨盤内再発率を下げることができます。起こりうる副作用は根治照射の場合とおおむね同じですが、イレウスや下肢リンパ浮腫などの術後の合併症を増悪させるリスクはあります。患者様の病状により、放射線治療単独や、化学放射線療法の場合があります。

緩和目的放射線治療

癌による出血がひどいケースや、痛みのある患者様には、緩和目的で放射線治療を行う場合があります。患者様の年齢、転移の程度にかかわらず治療対象となります。個々の患者様により線量や回数が異なりますが、担当医とよくご相談ください。

子宮頸がん 外照射
照射野(全骨盤)


子宮頸がん 腔内照射
アプリケータと線量分布

子宮体がんの放射線治療について

原則的には手術治療が優先されますが、高齢や合併症など、なんらかの理由で手術が不可能な患者様には放射線治療が適応となることがあります。 子宮頸がんのように外照射と腔内照射を併用するケースでは、腔内照射の時期は東大病院をはじめとする連携施設での治療になります。 患者様によっては術後の放射線治療を行う場合もあります。術後照射でも膣断端陽性の場合には腔内照射と外照射を併用します。

その他、腹腔鏡手術などについて詳しくはこちら

検査をご希望の方は、まずは第二川崎幸クリニック婦人科までご受診ください。